2020年3月に組み立てた自作PCをWindows11化するのに苦労した話

IT・DX

僕のメインPCは2020年3月組み立てたCORE i9-9900(AsrockZ390 Pro)+NVIDEA GeForce GTX1660です。自作PCは弐台目で、特にゲームをするわけでなく、せいぜいフルサイズデジカメの現像やmp4の動画編集なので、イライラしない程度の仕様として選定しました。当時の記録をみると、すべてネットで購入し、モニタ無しで20円万弱だったので、CP的にまぁまぁです。

Windows10PRO→11PROアップグレード検討・・・TVチューナーがネック

 昨年(2024年)夏頃からWindows UPDATEでWin11化のアナウンスが頻繁にくるようになり、ハードが適合するかを診断。最初に診断したときは「TPM2.0対応でないので対象外」の結果にびっくり。
「たかが4年前の最新構成だったのにそれは変」と思いネットで情報を集めます。
 どうやらマザーボードのZ390Pro4はデフォルトではTPM2.0がOFFになっているようで、ネットの解説を元にBIOSのTPM2.0を有効にします。この後診断すると「アップグレード可能」に!
 ただ、注意点もあり、「一部のデバイスドライバが不明でメーカーに最新のドライバを確認」とありました。怪しいのはアイ・オー・データのデジタルTVチューナーボード「GV-MVP/XS3」です。
 これは10年位前に購入した、パソコンでデジタルTVを見るためのチューナーボードで、自作PCの初号機(Win7)にも2世代前のチューナー(GV-MVP/XSW)をつけています。初号機は2011年ころから2018年ころまで、14TB分くらいの番組を録画保存しており、Win7の廃止に伴いWin10に移行しようとしたのですが、Win10ではXSWのドライバやソフトが動かず、当時のアイオーのチューナーはマザボやチューナボードを入れ替えると再生できなくなるので、結局初号機は今もWin7のままでネットに接続せずに再生専用機状態です。
 弐号機ではボードを更新(XS3)しWin10で使用していたものの、メーカーの保証はWin8までで、Win10はパッチで対応、今ではボードも廃番となり、Win11対応ドライバやパッチはあてにできない状態。このため、先日までWin11化は様子見でした。

アイ・オー・データのGV-MVP-XSW
定価は約2万円ですが中古で6000円で入手

2025年5月 弐号機の行く末を検討・・・Win11にできるか?

Win10サポート終了が10月と迫ってきて、我が家のWin10PCの行く末(ゆくすえ)を検討。
 実はこの弐号機以外にもノートPCのFMV ,VAIOが現役で、これらは32ビットなのでWin11化は無理です。FMVは監視カメラのモニタ専用なので代替はラズパイの方向。VAIOの代替は昨年に購入したMacBookAirのつもりだったのですが、EXCELでつくったマクロがMacのEXCELでは動かないことや、Macの操作性がWindowsといろいろ違い効率が悪いことで、安価なWindows機がほしい。しかしながら弐号機の代替を新規に購入するとなると費用的に厳しくなります。いろいろ思案し、弐号機は一度アップグレードを試してみることにしました。
 ネットの情報ではWin11にアップグレード後も10日以内ならWin10に戻すことができるようです。とはいうものの、戻すのに失敗することもあるし、そもそもCドライブ(1TB)の空き容量が数十GBしかなく、バックアップをとっておけるのか心配です。

2TBのM2.SSDを追加してクローンをつくって試す

 いろいろ考えて、安全性、特にデータファイルや録画ファイルの喪失をゼロにするために、Cドライブのクローンをつくってそれで試すことにしました。クローン用のHDDは新規に購入します。調べるとマザーボードのZ390Pro4はM2.SSDのスロットが2つあり、フリーソフトのMacrium Reflectでクローンがつくれそう。M2.SSDはZ390Proの世代にあうものをChatGPT先生に相談し、キングストンのKC3000(2TB)に決めました。価格はいろいろなサイトを比較し、日数はかかるものの最安のAliから19000円で購入。

弐号機に取り付けクローンを作成。起動に成功するものの、、、

 10日ほどで届き、マザーボードに取り付けます。念のために、Cドライブ以外のHDDを全てはずして電源ON。普通に起動し、新SSDがSATAの一つで見えました。MacriumでCドライブのクローンを作成します。1時間ほどでコピーが完了し、これまでCドライブで使用していたSSDを取りはずして再度電源ON。エラーがでることもなく無事立ち上がりました。
 新しいSSDは2TBで、コピーしたのは1TBだったので、実は1TBは使われていないままです。DiskInfoで領域を拡張し、Cドライブが2TBになり、フリーエリアも多くなりました。シャットダウンし、元のHDDすべてを接続し、元に戻します。
 ところが、SATAのHDD1台が認識しません。接続を確認するも異常は無し。「やってまったか、、、、」かと落胆し、旧SSD(1TB)に戻すと、今度はしっかり認識します。不思議に思って調べると、Z390PRO4はM2.SSDは確かに2台装着できるのですが、拡張側のM2コネクタはSATAの一部と兼用しており、こっちにSSDを接続すると自動的にSATAの一部が切られることが判りました。
 幸いSATAのコネクタはまだ空いているので、共用しないコネクタにHDDを変更します。再度電源を入れると、元のドライブレターの通りに戻りました。これで一安心。アイオーのチューナの録画や保存録画も再生できました。はずした1TBのSSDはバックアップ用に取っておきます。

Win11にアップグレード、、、とりあえずなんとかなったが

 いよいよアップグレードです。マイクロソフトのサイトの案内の通り進めます。作業としては特に難しくなく、質問にこたえていくとアップグレードが始まり、何回か再起動します。約1時間ほどで完了しました。チューナーをつけたままでアップグレードしたので、最後に「互換性要チェック」の警告がでましたが、大きな問題はないようです。
 Cドライブの空きエリアは1TBちょっととあまり変わっていず。リカバーできるはずの状態のWin11でもDISKはあまり消費しないという、少々拍子抜け。
 問題のチューナーですが、案の定アプリ(mAagic-TV-GT)の起動に失敗します。これは想定済みで、実は、アイオーの現在のmAagicTVは最新のNVIDEAのドライバに対応できず、2年前のVer472.12に固定する必要があります。Win11にするとグラフィックドライバが最新になってしまいました。手作業で、ハンドで472.12に戻します。これでOKかとおもいきや、やはり起動に失敗です。
 「やはりドライバか、、、」と気を取り直し、アイオーのQ&Aにあった、「再インストール時の作業手順」を参考に、すべてをいったん削除して、mAgic-TV-GTを再インストールします。
 この作業を行ったら、、、mAagic-TV-GTの起動に成功!過去の録画も見ることができました。TVチューナーも動き、TVを見ることができ、録画もできました。

mAgicTV GT(Ver7.10.16)

 「あぁこれで新規購入せずにすんだ!」と喜んでいましたが、数週間使っているうちに2つの問題が発生、、、

録画の失敗と突然のブラックアウト

 一つ目の問題は録画ができなくなる症状。詳しく説明すると、「H.264で録画しているのにmpegで録画が実行され、番組終了後にリストから消えて再生できなくなる」です。
 エラーは特に出ていないのですが、アプリの動きをよく見ていくと、録画開始と同時に作られるxitファイル(録画ファイルの実体)がなぜか作成されません。録画モードを変えても同じ。HDDの空き容量も十分にあります。念のために、不要な録画を削除すると、なぜか今度は録画が成功(正常動作)しました。
 不思議に思ってしばらく様子見でほっておくと再び録画がされていません。「空き容量かな」と思い、消去する番組やサイズをいろいろ試した結果、結論としては「録画番組数が上限に達した」です。
 mAgicTVの仕様では数万番組でもOKとうたっているのですが、今のPCでは約4000番組で上限になったようです。実はこの症状は初号機のPC(XSWでmAgicTVのバージョンは4.12)でもおきてて(こちらは仕様に近い数万番組で発生)アイオーに問い合わせても「初期化してください」という回答しか得られず困っていました。XS3では解決してるのかと思っていたのですが、発生です。ただ、この症状がWin11にしたために発生した可能性もあります。もともと保証外なのでどうしようもない、、、。
 二つ目の問題は突然のブラックアウトです。PC作業中に突然ファンが最大になり、画面が真っ暗になり、ALT+CTRL+RETをしても受け付けないことが一日に1回おきるようになりました。CPUやGPUの温度、負荷なども疑ったものの、原因は不明。Win10の時は皆無だったのでWin11での問題と思われます。
 ただ、Win11化にあたってハードで変更したM2.SSDがあり、この不具合(もしくは相性)の可能性があります。キングストンのサポートソフトを入れてしばらくモニタし、ブラックアウト直前のLOGをみるも特に異常はなし。
 ネットでいろいろ情報を集めると、ブラックアウトするときは画面操作した瞬間(ウインドーの切り替え、移動など)に起きていた記憶があり、この症状はグラフィックドライバが原因の可能性が。
 そこで、GTX1660のドライバを最新にしてみます。グラフィックドライバのバージョンを472.12以上にするとmAgicTVが起動しないのですが、いったんインストールした後にバージョンをあげれば、再生はできないものの、起動や録画はできることが判りました。そこでこれで様子をみます。

 変更後3週間ほどたちますが、ブラックアウトはピタリとなくなりました!
 Ver472.12もWin11対応とあったので、いけるかなと思っていたのですが、無理だったようです。ただ、このVer576では録画の再生ができないので、すべて解決はしていないのですが、再生が必要な時は472.12にダウンさせるか、録画をDVDに変換して対処することにします。(Blu-RayのAACSの期限も切れてBDダビングができないなど、今はPCでの録画再生はニーズがないようです)

まとめ

 結論として5年前のWin10 PCでも大きな変更をせずともWin11化は可能でした。Win11は操作性はWin10とほとんど変わらず、タスクバーが中央にあるのも、Macと同じだし、4kの場合はむしろ使いやすいです。動かないソフトもなく、今のところ遅い印象もないのですが、おそらく最新のPCならもっとサクサク動くと思うので、お金と時間に余裕ができたら参号機を組み立てたいと思います。

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